諸星未来堂 ープ

二月第二週

Japanese-Language Contents


MOROBOSHI Tomorou's Warp Diary 1999 February 2nd Week
【初めてきた人は】 【リンク・引用について】 【過去のワープ日記の検索方法】
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[ morrow@hf.rim.or.jp ] / [ ワープボード / WarpBoard ]

メトロ版が最新でリム福岡版、サクラ版はミラーです。
リンクの際は、warp.htmではなく、w9902a.htmに。

お知らせ 990212
メトロ版が不調な (特にftp不調で更新できない)ために、一時的にリム福岡版サクラ版が最新になっています。どれが最新かは、トモロきのふぃんがで確認してくだされ。

990213a[ daily life / 日常生活(土) ]

福岡、晴れ。しかし、寒い。


休日祝日週末になると、問答無用に昼夜逆転になってしまうオレである。「人体は放っておくと25時間周期で稼動するので、昼夜逆転になりやすい」というわけで(MMRに言わせれば自転周期が25時間な火星から人類が移住してきた証拠らしいが)、朝、きちんと朝日を浴びて体内時計の時刻あわせをしないといけないわけであるが、怠惰な人間はずるずるとそれをさぼって結果として昼夜逆転になって、その蓄積でついには不登校児童になったり、出社拒否症になったりするわけだ。うむ。

なんというか「ほっといても自動で25時間周期動く体内時計が備わっている」というのと、「しかし、朝日を浴びてリセットしないとどんどんずれる」というのが「どうしてこんなに高性能なコンピュータの内蔵時計は、こんなにどんどんずれるんだ?」というのと同じ様な謎を感じてしまうオレなのだった。いや、人体基準なら25時間の時計はずれてはないんだけどさ。なんで24時間になってなくて、25時間なんだっけ? 昔はどっちかというと地球の自転が早かったはずだから、23時間周期とかでもよさそうなもんだけど。「リセット」に関しては、生まれてから死ぬまで同じ場所にいるなら体内時計が固定でもいいかもだけど、人間は移動する生き物だから、その場の朝日だかでリセットかかるように設定しておくのは正しいのかもだけど

「毎朝、朝日を浴びる」と言っても、朝日新聞やの言論のシャワーを浴びるというわけではない。いや、浴びるのはかまわないけど、それで体内時計のリセットはできないかも。

あ、話の枕だけで本文を忘れていた。本文は「昼過ぎに起床」だ。その言い訳が枕。


メモ。jin.gr.jpにある「DI:Document Infomation」の掲示板

「dirp」を「drip」だと思っていて「ドキュメント情報の抽出=ドリップ」とは、またまた、かっこいいネーミングだわ、とか勘違いしていたのは秘密である。(いや、本当はそういう含みがあるのかもしれないけど、ちゃんと調べてないから知らないのだった)。


実に久しぶりに「しろはた」「本田透の生でダラダラ書かせて」を読んでみたりした。

ぜんぜん観てないドラマ「リング最終章」のレビウとか読んでも、よくわからないんだけど(なら読むなよ)、まんがレビューは面白かった。特に、

が、なかなか、ぐっときた。

あだち充のマンガが、どうしていつも、最後は野球マンガになってしまうのか。そして、男女キャラともに同じ顔なのか。顔が同じだけならまだしも、どうして話まで同じなのか。そして、どうしてつねに「兄殺し、弟殺し」の話になってしまうのか、とかいう疑問(兄弟殺しの話は、あまり気付いてなかったけど、理想の人格者ニーチャンと戦って、理想のニーチャンが負けるのには気付いていた)が氷解したかも。ところで、あだちつとむ、って何書いてた人だっけ? 学研系な気がするけど、山根赤鬼・青鬼と混同してしまって思い出せない。

あとは、手塚治虫の人体理解が分析的で、対象をバラバラにすることでしか理解できなかった、そのため統合した人体としての身体感覚(肉体感覚)が無いためによ格闘技、スポーツまんがが描けなかった、というのが、なかなかありそうな話で面白かった。典型的な文化系ひよわオタククンとして育ったオレは、体育会系のスポーツマンやら格闘技する人間が苦手なのであるが、やっぱり人間は身体感覚も重要でしょう。「オーケンが空手はじめてオカルトやめたら神経症が治った」ってのがどこまで本当かは謎だけども、「さもありなん」な説得力はあるよな。テレビゲーム擁護をなさっている香山リカちゃん先生が、運動音痴でスポーツをまったくしない、というあたりが心配になってきたりする話ではあるが。

ちょっと話は飛ぶが、個人的には「楽器の演奏」というのは、スポーツの一種というか、理屈よりも「身体感覚」が必要な遊びだなぁと思っている。スポーツしない言い訳みたいに響くが。


昨夜の話、それも深夜の話である。

真性の昼夜逆転クンであるオレは夜中の3時ごろに仕事場から出て、食料を求めてうろうろと国道三号線沿いのコンビニまで歩いていった。

と、コンビニの横の吉野家な牛丼屋の駐車場ほぼ全部を埋め尽くして、紫色にペイントされた巨大なクレーン車が、四方に脚をのばしてはいつくばっている。

で、巨大なクレーンが真夜中の空に向かって伸びているんだけど、その先は吉野家の店舗を通り越して、隣のコンビニの敷地の真上まで届いていて、光が届かないそのクレーンの先からぶらさがっているものは……は? いや、なんか6階建てのマンションと同じぐらいの高さがある、すげーでっかい看板(の支柱)なのか? なんか、光が当たってない暗闇の中に、銀色に鈍く光る物体がにゅーっと立ってて、すげー怖いんですけど。

なんというか、どうしてそんなところに巨大な看板支柱を押っ立てなくてはならないのか、よくわからないぐらいでかい看板の支柱が、地金の銀色を光らせながら闇夜に、ぬーっと立ってるのがぼんやりとしか見えないのも恐ろしいけど、なんというかその「倒れてきたりした日にはぺっちゃんこどころの騒ぎじゃないなぁ」なでかさなものをつり下げてるクレーンのアームの下に、すっぽりと平屋の吉野家の店舗がおさまっているのが、なんとも。

まぁ「つり下げている」と表現したけれども、丸ごと吊っているわけじゃないんだろうけど、なんというか建設機械の世界では「吊り荷の下に入るな!」とかいうステッカーが貼ってあるのが常識かと思っていたので、倒れてきたら死にそうな巨大な物体の建造中の横にというか、真下でもくもくと人々がご飯食べているのが不気味というか、もくもくと人がご飯食べてる真上にクレーンのアーム通していいのかー? というか。

で、クレーン車の横を通ってコンビニまで到着すると、4台は停められそうだった駐車場の2台分をぶっつぶして二本の看板支柱が屹立している。

どうせあとで塗るのだろうが、地金の銀色に鈍く光る金属柱が二本、にょっきり生えているのは、かなり怖い感じだ。

店内で立ち読み後、ふと目を店外に向けると、この銀色の柱が目に入って、ドキっとした。怪ロボットやら火星人の三脚戦車やら鉄人28号やらパトレイバーが出現したら、その脚って、こんな風にみえるんだろうなぁ。生々しい銀色と整備用のハシゴが、いかにも「怪ロボット」風でそそる。

デジカメで撮影したけど、QV10Aだったから、ほとんど真っ暗で何も写ってなかった。ちぇ。


今日の昼飯:マクドナルドでグリルバーガーセット。

暇つぶしに女性週刊誌を読んでみると、若乃花離婚騒動、美恵子夫人バッシングの悪の黒幕は、実は二子山部屋のおかみさん憲子夫人、ということになっているらしいな。


仕事場に行くと、出てきている人間がみんなゾンビ級に顔色が悪い上にフラフラしている。

別の型のインフルエンザウィルスか? と思ったが、どうも「FFVIII」という型のウィルスに感染しているだけらしい。あーびっくりした。

「確かにCGはきれいかもしれんが、毎回毎回毎回毎回みせられると腹がたつぜ」ということらしい。ふむふむ。


先日手に入れたまま読んでなかった、宮内洋「ヒーロー真髄」を読む。

宮内洋という役者は、「仮面ライダーV3」「秘密戦隊ゴレンジャー」「快傑ズバット」「ジャッカー電撃隊」以降は、刑事物にいくつか出た以外は、なんか不遇時代を過ごしていて、やっと「特警ウィンスペクター」「ソルブレイン」「超力戦隊オーレンジャー」の長官役で現役復帰できた、というような見方をしていたのだが、「そう思ってみれは、まさしくそういうことだった」ことがわかった。わははははは。

ただ、「暴れん坊将軍」の最初のお庭番役をしていたことや、その時は松平健が「売り出し中の大型新人」で、宮内洋は「脇を固めるベテランの一人」あつかいだったらしいとは知らなかった。(本人がそう思っているだけ、という事も考えられるが)。

なんというか、宮内洋という人は「ヒーローを演じることに取り憑かれた俳優」という捉え方以前に「東映ニューフェイスとしてデビウした丹波道場の門下生」という捉え方をした方が、あの「下手するとトンデモに通じかねない泥臭い役者像」を理解しやすいかも、と思ったりした。「子供番組のヒーローから出てきて、時代劇界隈に活路を見いだした俳優」みたいな捉え方というよりも「時代劇俳優の世界観で正義の特撮ヒーローを演じていた人」というか。「仮面ライダーV3でデビウした宮内洋です」というよりも、やはり「東映の宮内です」というか。

まぁ、当たり前といえば当たり前だけどさ。オレらの世代の男の子なら「ヒーローと言えば、仮面ライダーV3です」とか「宇宙刑事ギャバンです」とか答えるだろうけど、宮内洋は「ヒーローと言えば鞍馬天狗」という世代の人なんだからねぇ。

(うーん、検索かけたらベイスターズの選手の方がたくさん出てきた。「V3やアオレンジャーの俳優さん」でわからない人は、ここの顔写真みて「ははーん」と思うと吉)

【〜日本一の〔宮内洋〕情報サイト〜OZの特撮使い】(非公式サイト)


クリントン君の弾劾裁判は「無罪確定」なのか。しかも、有罪が過半数まで達しなかったんで、共和党が逆転ピンチなのか。(司法妨害では50vs50らしいけど)。

しかしまぁ、下半身がいまいち信用できねー人物だ、ってのはバレてしまったわけだからねぇ。下半身が信用できなくても、仕事をきちっとしてくれれば、みんな文句いわないんだろうね。不況だったらクビだったかもだけど。


【盗作でパクリでオマージュでパロディでリスペクトで偶然の一致でいこう!】

そうそう、書き忘れていたけども、女性週刊誌の記事で「キンキ剛主演のドラマに『リプレイ』の盗作疑惑」という記事が。

「リプレイ」読んでないしドラマも観てないので、何とも言えないんだけど、そもそも最初から「あー『リプレイ』のパクリをキンキ剛主演でやるんだー」と思ってしまったんで、何というかいまさら「盗作疑惑」と言われてもなぁ、というか。

けど、まぁ、メインアイデアだけじゃなくて、細かい逸話までモロパクリだって話で「映像化権もってないのに、それはやっちゃいかんでしょう」と言われれば、まぁ、確かにその通りですな。

ただ、何というか「キンキ剛のドラマは『リプレイ』のアイデアのパクリだ!」とかいうのは、当たり前すぎるなぁ、ということで。

「「金田一少年の事件簿」は##のパクリだ!」と言われても、そもそもオリジナルのトリックが描いてあるとか考えたこともなくて、有名なミステリーのトリックの再利用をするマンガなんだろうと思いこんでいたので「え? オリジナル作品だったの、これ?」と驚いた、というのに近いかなぁ。

あるいは、角川書店ニュータイプ連載の、ゆうきまさみエッセイマンガの中に“『ライオンキング』は『ジャングル大帝』のパクリだ」という話題に対して、最初は『未来の宇宙世界でロボット使った戦争の物語を描いたら、どうやったってガンダムのパクリにみえるんだから言ってもしかたがない、ってのと本質的に同じ話だ』と言ったのだが、後に『ライオンキング』を観て「前にああいったが、ここまで同じだったら、やっぱりパクリだろうな」と言っていた”話があったのだが、これと似たような話か。

まぁ、「盗作はよくない」ってのはとりあえず正しいし「映像化権もたないのに、勝手に映像化したらいかんでしょう」ってのも、商売倫理的によくわかるから、問題になるやもしれないのはわかるし、製作者が「多くの視聴者が「リプライ」の存在を知らないことを知っていて、黙って使った」という見方をして「ずるい」と言うのもわかるんだが、なんというか、逆に考えて「人生やり直しネタのドラマ作ってる人らが『リプライ』を知らなかった」とかいう事があったら、そっちの方が、製作者的には恥ずかしいなぁ、と思った。って「逆に考えて」というよりも、別の話なんだけど。

さらに別の話になると、モロパクリや同じアイデアの縮小再生産は、褒められたもんじゃないけど、どうも、ある作品に対する「別の解答」とか「別解釈」を提案する作品も含めて「盗作」と呼ぶ人がいるんじゃないかな? とかいう気する、とか。「オマージュ」とか「パロディ」の話にもなるんだけども。

どんどん別の話をすると、「視聴者、読者に勉強を強いる作品の是非」とか「内輪ウケ、オタク趣味の是非」とかにもつながる話か。

もっと別の話をすると、「エヴァ後に、どう見てもエヴァのパクリ,パロ,オマージュにしか見えない作品を発表して『エヴァに似ている』と批判されて、『エヴァのマネなんかしてないのに、ひどい』と言えるのかどうか?」とかさ。「エヴァ後にエヴァそっくりな作品を発表する」ってこと自体は、知的財産権的には問題あるかもだけど、著作権的には許可な事態で「盗作」にはならないんだけど、商業クリエイタとしていいのか? とかね。(著作権法的には、まったく独立に作った作品の表現が、たまたま先行する作品と同じになってしまっても、著作権は認められる。知的財産権的には、まったく独立に作ったマークが、たまたま先行する意匠と同じになってしまったら、登録できない(よね?))。発表するのはいいとしても、受け手が「パクリだ」と見なしてもしかたないと思うのだが。

いかん、なんか、やばい話になったかも。


そうそう、自転車が使えないと行動半径が極めて狭くなるので、自転車を押して自転車屋さんまで行って「タイヤの空気口の金具とられたので、売ってくだされ」と言ったところ、パンク修理にいそしむオッチャンから「あー工具箱の中に転がってるから好きなの持ってけ」と言われた。そういうわけで、タダで修理できたぜ。らっきー。おっちゃんありがとう。

さてと駐輪場所を考えないと、次こそ管理人から「タイヤにナイフ」とか「タイヤに釘」とか「ブレーキワイヤーをペンチでブチ」ってのをくらわされるからな。「所定の位置に整然と」と言われても、入る限界を超えた自転車が入っている現実はどうにもならんし。


あー、どっちかというと前者のつもりだったんですけども、無意識的に後者も入っていたみたいですねぇ「気心しれた」というあたりに。

別に「反論者排除」とか「YESMANぢうよう」ということを言いたかったわけじゃなくて、「ある掲示板だのMLだので出てくる意見ってのは、常連の個人個人の思想の平均値とか最大公約数じゃなくて、『ある掲示板だのMLだのの意見』というべき意見になるのでは?」とかいうことを言いたかったような気がするんですけどね。

「群体としてしか思考できない」ってのは、ちょっといいすぎで「群体として思考している時のアナタは、一人で考えている時のアナタとは別人だとは思いませんか?」といいますか。

あとは、まぁ、スパイスとして「アナタが考えている事って、本当にアナタが自分で考えた意見なの?」という怖い質問をふりかけてみた、ってことかな。

私は基本的に「仲間とつるまないと考えられない」(悪く響くような書き方)とかいう発想が嫌いなんだけど、普通、人間がものを考える時って、そっちが主流なんじゃないかしらん、とか思ったもので。

けど、メインアイデアは「群体として思考している時のアナタの発想は、アナタ個人として思考しているときのものとは全然違うかも?」という事です。

(いつもならやる「事情説明」みたいな一文を省略したら、書くのが楽だなぁ。あとで読み返したときに、何の話か自分でも一瞬じゃわからない気もするけど)


990212a[ daily life / 日常生活(金) ]

福岡、曇り。寒い。


朝、仕事場に向かおうと、昨夜、自転車を止めていたところに見ると、自転車がない。まぁ「ここに止めるな」と管理人が常日頃から言っている(らしい、管理人から直接に言われたことないし「管理人だより」とかがあるわけでもなし)場所に止めてるから、勝手に移動したんだろうなぁ。まぁ、邪魔な自転車は移動する権利はあるじゃろなー。

と、探してみると、これまた一番遠い自転車置き場の一番遠い端に。ご苦労なことだなぁ。まぁ、朝はここしか空いてなかったのかもしれないけどねぇ。「決められた場所に整然と!」という管理人の直筆の(しかも筆書き)警告文が、何とも言えない雰囲気を醸し出してるなぁ。

あ、空気抜かれてら、前後輪とも。

しかも、ご丁寧に、金具抜いてある。がーん。

あー、なんか、朝、タイヤの空気が抜けてることが何度もあって「空気抜くバカが多いなぁ」と思っていたが、管理人の「警告」だったのか! 黙って自転車の空気抜くやつは、単なるバカだと思っていたので、まさか管理人の「警告」だとは夢にも思わなかったなぁ。わはははは。素敵なディスコミュニケーションの世界だね。

だけど、ここまでくると、なんつーか、単なる「テロ」な気がするなぁ。あーでも犯行声明が無いからテロですらないなぁ、何なんだろうな。「いやがらせ」?

「管理人は、規則を守らない住民の器物を破損する権限を持っているのか?」とかいうあたりが気になるは気になるんだけど、そもそも言葉で警告せずにすぐに実力行使してしまう管理人って、嫌いだなぁ。気持ちはわかるんだけど「管理」人なんだから、ぐっとこらえて、まず「言葉で注意」じゃないかねぇ。まぁ、正義感から実力行使してる人に文句言っても(言葉が通じなくて)虚しいから、黙って従うんだけど。ははは。

ぐちゃぐちゃ言わずに、決められた所に止めなさい>オレ。


冬樹世界A日記990209に、顕微鏡で自分の精子を見よう、というネタがあったので思い出した都市伝説に、

「中学生だか高校生だかが、理科の授業の(高校生なら「生物」かな?)『顕微鏡で生物の細胞を見よう』という回に、好奇心から自分の精子を採取して顕微鏡で見た生徒が『不謹慎だ』という理由で停学になった」
ってのがあったなぁ。

まぁ、いま、あらためて考えてみるとなんだか思いっきり「うそくせー」話ではあるけれども、当時中学生だったオレ的には「充分にありえる話」に思えたものだ。「学校のセンセーどもって、わからず屋ばっかりだからなぁ」って感じかな。

そういうわけで、ご自分の精子を顕微鏡で御覧になる時は、指導教官に見つからないようにすると吉。(そうじゃないでしょう>オレ)

ちなみに「女子生徒の口内粘膜から精子が」ってネタも思い出したけど、すでに報告されていた。有名な話だったのだな。うーん都市伝説(folklore)。


【EDI:電子交換日記】

kenji日記990210を読んでいて思ったのだが、「電子交換日記」って概念は、あんがい(失礼)いいかもしれん。

「交換日記」と言われると自動的に「往復書簡みたいなもの」というか、もっとはっきり言えば「ラブレターの一種」だと思ってしまったので、ちょっとひいてしまっていたのだが、そういう部分を抜いて「交換日記という言葉の定義から、もう一度、捉えなおしてみよう」と考えると、けっこういい点をついているのかもしれん。

Web日記に要求されるものは「公開された(公開性)」+「日記」で、HyperDiaryに要求されるものが「公開された(公開性)」+「相互言及・相互リンクされた(相互言及性)」+「日記」であるとすると、HyperDiaryの概念は「Web日記に相互言及性を加えた物」ということになる。つまり「相互言及性を加えた公開日記」である。

「電子交換日記」を同様に考えると「電子=公開性」「交換=相互言及性」とすれば「公開性を加えた相互言及日記」となる。

つまり「交換日記」という用語は、公開性を前提にしない段階で、すでに「相互言及性」を内包しているという点で、HyperDiaryという用語が見落としていた視点を提供するのではないか、と思う。

「電子会議には議題が必要であるが,交換日記に議題は必要ない」ってのは、実は非常に鋭い指摘で、「Web日記とは何か?」という説明の一つに「ネットで流通している文章を、議題やテーマ主導ではなく発言者主導で表示すると、それはWeb日記になるのではないか?」あるいは「ある議題に関するいろいろな人の意見だけじゃなくて、ある人が発するいろいろな議題が読みたい場合があって、そのような場としてWeb日記は『発見された』」というものがあって、これではないか、と。

ただ、「私の想定する典型的な電子会議は Nifty の会議室や,あるいは,net news です.これらは必ず特定の議題/テーマがあります. 」に関しては、定義としてはそのとおりでも、現実の「電子会議室」は「特定の議題/テーマを話し合う場」であると同時に「特定の議題/テーマを話し合う場、という名目で、常連さんが勝手な話を共有する場」として使われているということがあるでしょう。つまり「Web日記は分散した電子会議室」という言い方をした場合の「電子会議室」というのは定義の上の「電子会議室」ではなく「常連サロン」という意味合いを含んだもの、だということになります。

ニフティで言えば「掲示板」と「フォーラムの会議室」が別物であっても一般用語的に「電子掲示板(BBS)」と言った場合には、「駅の待ち合わせ用の伝言板の電子版」よりはむしろ「常連サロン」として捉えられているのではないか、と思います。(こう捉えなくてはならない、とは言わない)

つまり「電子会議室というぐらいだから、議題が必須ではないか」というのと似たような意味で「交換日記とはラブレターの一種ではないか」という反論が出てくるのだと思います。「電子会議室」は現状をとらえるといいアナロジーでも、定義としてはあまりよくない。一方、「交換日記」は定義としてはよいアナロジーでも、現状としてはよくないという点が違うというか、ちょうど反対だと思いますが。

あと「先にオチを言う」みたいですが「電子交換日記」ネタでは、「電子交歓日記」とか「電子交感日記」とか「電子好感日記」とかいうのが思いつくので、「日記を《交換》することによって《交感》が生まれるのです」とか書いてみると吉かも。

というわけで、「交換日記=中学生がやる、うれしはずかしいラブレターの一種」という思いこみを外して「日記を交換すること」という字義通りの意味を考えると、「相互言及する日記」という意味で、相互言及性だけを抽出して語れるので、非常に面白いかも、と思ったのだった。うーん、やっぱ「交換日記=うれしはずかし=悪い物」という発想をしてしまったので、HyperDiaryを語るときに避けていたんだろうなぁ。

思いつきで書いたので、ちょっと話の展開が強引かもですが、とりあえず思いついたので書いてみました。

「サークルノートは交換日記だ、とか無茶言うなよ、と思ったが、よく考えたら、確かにサークルノートって交換日記の一種かも」ということで。


「内輪ネタ」をあまりいいものだと捉えてない私ですが、実は電子会議室の類では「常連効果」が重要だったりするらしい。というか、電子会議室、Web伝言板というのは、「特定の議題で会議」したり「伝言を伝える」ものではなくて、「常連発生器」の部分が重要なんじゃないか、と。んで、人間は気心知れた仲間と一緒になって群体としてしか思考できないんじゃないか? という発想もあって、このあたりは、もうちょっと考えてみたい。「友達と喋るの楽しいじゃん!」「友達増えたらうれしいじゃん!」で片付けてしまえない、もうちょっと「オレはどうやってものを考えたり、文章を書いたりしてるんだろう?」という話に近い部分でね。「パソ通関連の研究で、そんなのは常識じゃないか」と言われるだろうけど、まぁ、そういう部分の勉強不足も含めて、もうちょっと考えてみたい。


【今日の『日記者』調査】

承前先日「後は大森アニ日記を調査しなくちゃだが、だれかやってくれ」みたいなことを書いたところ、しゃあるさんがやってくれてしまった。うおぉ、ありまちょうです。その調査結果である、しゃある日記990212によると、

「そんで。大森望さんのページを洗ってみたよ。1995/09/02 の日記に登場してる。これと Internet Surfer 95/10 月号の記事とどちらが早いか、ということになるんじゃないだろうか。

トモロさん、あとは任せた(汗;)。 」

とのこと。まかされてしまった! 「まかされましょー」と力強く言えないあたりが、男らしくないオレなのだった。ちなみに、大森日記950902の記述は、
「夕方起きてメールのぞきついでに日記サーフ。河合さんとこを見てたらIRCに日記者チャンネルをつくったというので」……
というもので、時期と流れからいって、アミコ日記を引いたものですね。

さて、訂正を。「とりあえず「駄文でポン!」と「新・駄文でポン!」を検索してみたところ、95年1月の開始から、96年1月の停止までの間に「日記者」という単語は一度も登場していなかった模様。」と書きましたが、モロトミ時代の「駄文でポン!」で、東京行ってキノトロ夫婦や大森アニ、竹中番長と「びぐぼい会談」している時に、使っていました。(レギュラーのページじゃなくて「キノトロ訪問記」という別ページになっていたので見逃していた。くそ)

『キノトロ訪問記950906』

「そして、某雑誌から大森センセが依頼されたという「津田日記リンクスに登録されている日記者達の実空間での人物相関図」の作成!
 人読んで「HyperDiary-Mandara 日記界曼陀羅」
 大森センセが「今、叩き台を作ろう」と言い出すが、自他とも認めるペーパレス人間大森センセは紙をもたない。「しかたないな」と、竹中さんが器用にも本屋の袋を破って紙を作り始めるが、「紙ならありますよ」とアキ兄が鞄からスケッチブックを取り出す。さすがはイラストレイタだ!

 んで日記界曼陀羅であるが、5人いても「うーん、最近全部読んでないんだよね」という人ばかりで、当時70個はあったはずの日記が50個も思い出せない。しかも、キノトロープ人脈とインターネット系ライター人脈、早稲田人脈をくくると、残りがほとんど「孤立系」だったりするので、どうしようもない。 」
とのこと。「人んで」とか書いているが、「人んで」じゃないのかな? って関係ないか。

それはともかく、ダブポンで「日記者」が出てきたのは950906で、これは、アミコ日記950803

「ところでHyperDiaryを一堂にリンクした豊橋技科大学の津田さんの 「日記リンクス」 というページがあります。日記者(にっきもの)ならこのページの 「日記ランキング」で上位を狙うというのが決まりです。たぶん。 そのためにはこのランキングに名前が登録されていなければなりません。」
よりはるかに後だし、大森望日記よりも後。しかも、950902づけでIRCチャンネルができてて、950903には大森アニともチャットで喋っているとなると、「大森起源説」も「アミコ起源説」のどちらでもいいことになってしまう。(というか、ダブポン世界では、この二人のどちからと一緒でしか「日記者(にっきもの)」という言葉が出てこない、という傍証かも。)

さらに、ファイルを検索していると、「ダブポン」宛のCGI感想FORMに、950802付で「私も日記を始めましたので先輩日記者の皆様にご挨拶と思いまして」という投稿をした人がいるぞ。誰だ? ってアミさんか。ぐあ。

そういうわけで、現在の所、公開されてるWeb上の資料で確認したところ、最初に「日記者(にっきもの)」というのが登場するのは、アミコ日記950803。また、諸星が個人的につかんでいる非Webの資料でも950802でアミさんだ。しかしながら、これは「アミコさんが命名者」という証拠とは言えないだろう。誰かが当時すでに「日記者」という言葉を「当然のように使っていた」という可能性もある。

次に怪しいのは、津田堕落日記か?(他の日記リンクスの初期登録日記は、だいたいネットから消えてるから、追跡が難しいなぁ)

津田堕落日記はとりあえず全部オンラインで読める上に、gooに捕獲されているみたいなので「MSR 日記者」のクロス検索かけてみました。津田堕落日記950912に、

「 ■デジタルボーイとinternetuserにhyperdiary関連の記事が乗るらしい。 まあ、書いてるのは酒井さんと大森望さんというキッスイの日記者なんですけど。 」
とあるのが最初らしい。

うーん、謎だ。「大森アニ原稿起源」だとすれば、イタネト雑誌なら「デジボ」が最初だから、95年9月末にしか出版されてないはず。(誰か大森アニ過去原稿アーカイブ「WWW日記編」から正しい歴史を調べてくれー。だが、アニが「書いた」時期と出版されて読者の目に届く時期の間にはタイムラグがあるので念のため。あ、でも「発行日」と発売日も、また違うだっけ?)SFMの翻訳講座もあやしいが、先日ちょっと読んだ限りでは出てきてなかった……今調べたが、95年6,7,8,9月号には「日記者」は登場してない。9月号が店頭に並ぶのは95年7月末であろうから、仮に10月号に登場しても、アミコ日記の方が先だ……あるいはSFM95年7月号の「東野司」の連載か? 西葛西日記での「日記者」初出が950903で、商業原稿での登場がもっと後だとしたら、大森アニが「日記者」って言葉を最初に作って広めることは不可能なはず。「アミコ起源」だとすれば、950803の日記が最初であろう。

また「原稿やWebに載る前に、IRCで広まった」という説が根強いが、アミコさんが日記者チャンネルを開設したのが950902であるから、これではアミコ日記950803の「日記者」が説明できない。

なんか、アミさんが、ダブポンとかに登場する「SF者、Mac者、HyperDiary者」とかいう単語をみて「日記者」って言葉を作ったんじゃないか、という気がしないでもないんだけど。特に「HyperDiary者」を翻訳して「日記者」と呼んだんじゃないか? と。まぁ、こう言うと、アミさんの記憶すら改竄してしまうかもだからなぁ。(ちなみに、ダブポンあたりに「○○者」という言葉が出現したのは、大森アニ影響だと思われる。ニフ者とかね。ちなみに、大森アニ日記の「○○者(もの)」は950518「軍服姿でオフに出ようとして捕まって2週間だか拘留されたにふ者(笑)がいるって話は聞いてたけど」が最初らしい。)

アミさんが発明したのでなければ、その周囲、HyperDiaryを展開していた誰かの日記に「日記者」という単語が登場していたはず。「駄文でポン!」でも「堕落日記」でもない日記に。あやしいといえば、なかひろ日記インタラクティブ界隈かも。あるいはメール、MLのようなもので広まったのか?

そろそろ、史料が手に入らない時代の話になってきたかも……。

あー、ちょっとまて、95年の夏のコミケはいつだった? そこで、酒井nbkz氏やら、大森英司らとアミコさんは会ってるじゃないか。……950819か。後だな。

【「日記者」使用年表】

大森アニWeb日記関連原稿ページでは「●《Internet Surfer》掲載分(95年9月)紙媒体では世界で(たぶん)初めてのWWW日記特集。見開きでWWW日記相関図が載ってたりしました。」と書いてあるけど、世界で初めての「特集」ってことで、原稿としてはデジボの方が先だと思うんだけどオレが「発行日」にダマされてるかも)


【『究極のワープロ、それは鉛筆』】

オレ的に最強に大笑いな「天声人語」は「究極のワープロ、それは鉛筆」というオチの天声人語で、なんかそれをおちょくった文章をワープ日記に書いたつもりでいたのだが、実は「駄文でポン!」で読んだものだったらしいと判明。「駄文でポン!」950828に曰く、

・950828【WWWで『天声人語』が読める幸せ】

 なんだかんだで、WWWで新聞が読めるようになったのは、幸せだったと思う。NetNewsのヲタクな話を読んでるよもやま話で地下鉄サリン事件を知ったりするのは、やっぱよくない傾向だと思う。(『いやーすんげー地震があったぜー今。床に落ちたマシンでメール書いてるんだよーん』とか夜中にメールもらったら阪神大震災だったりしたら、やはりイヤかも。(半分実話だけどさ))

 で、『天声人語』が読めるのもうれしい。
 うーん、もの心ついたときから朝日を読んでたという、戦後民主主義なオイラだったり、深読みすればアカイアカイマッカナモロトミかもしんないオイラだったりするんですが、電子化テキストとして『天声人語』が読めるのはうれしい。
 バカなこと書いてあったら、すぐさま引用できるもんなー(^_^;;

 しかし、『天声人語』って、せまくるしー箱に縦書きで、しかもあの謎の黒三角『▼』で六段にくぎってないと、感じがでないんだよねー。(機種依存記号を使ってしまったけど)
『天声人語』8/28付に言うには

縦書きのワープロソフトを開発してもらいたい。これが要望の第二。横書きの国語辞典まで出るご時世だ。縦書き派の声が大きくないのは承知しているけれど、日本語は本来縦書きなのである。需要は少なくないはずだ。いくつかの製品には「縦書きも可」とあるが、実際には付け足しで、多くは実用に耐えぬ。ソフト製作会社の怠慢としか思えない
うん、そっかもしんない。朝日新聞も、画像で縦書きの『天声人語』を装備するとよいかもしれないぞ。(重いってバカにされる可能性は大だけど、やって損はないぞ。面倒だけど)

┌─────────────────────┬───┐
│   ○  か う つ く が 動 ま  │ 点 │
│   零  ら か か な 日 く ず  │ 取 │
│   点  五 ▼ ら っ 本 と は  │ 人 │
│      〇 あ な た 人 い 自  │ 語 │
│      年 の の の か う 分  │   │
│      た 終 だ は ら 習 か  │   │
│      つ 戦 ろ い な 慣 ら  │   │
└─────────────────────┴───┘

 うーん、やっぱ『天声人語』はコラムの教科書だな。
同じく8/28日の続きで、

競って新製品に群がる風潮のなかで、ちょっと考えさせられるジョークを一つ。「95」を究極のソフトと呼ぶ向きもあるようだが、究極のパソコン(ワープロ)はすでに存在する。電源はいっさいいらず、超軽量で持ち運び簡単。書くと同時に印刷できる。丈夫で、しかも大変安い――それは、鉛筆です。
『究極のワープロ、それは鉛筆』
 そうなんすよ。そのとーり。

 最近、ノートと鉛筆。あるいは手書き文字についていろいろ考えさせられてしまってまして。特にPDAもサブノートも持たないオイラとしては、出かけた時の思考停止というか、完全に切り離されてる感じとか。

 しかし、『究極のワープロ、それは鉛筆』って、書いた人は、タッチタイプできるんでしょうね? 手書きよりも高速にキーボードが叩けるんでしょうね? ワープロの本質が『清書機』ではなく『推敲マシン』であることを認識してるんでしょうね?

 万が一、手書きの方がキーボードを叩くよりも速くて、ワープロには完成原稿を秘書がタイプしてくれる、とかいう人が書いてたとしたら、それは、もう、この『天声人語』自身が『ちょっと考えさせられるジョーク』だってこって。(^_^)

#あ、でも『日本語の乱れ』に関しては完全に頭があがらないオイラだった。(それもあって、ちょっと邪悪モードなオイラだった)

(以上「駄文でポン!」引用終わり)

いやぁ、いくらワープ日記探しても出てこないわけだ。わはは。そういうわけで、95年8月28日の天声人語だった、ということで。天声人語が電脳ネタで笑えるネタを書いた時には、引き合いに出してみるといいかも。縮小版で全文手に入れておこうかな。わはは。


【Eの呪い】

はち日記990212からたどって、伊藤バカ氏(って書いたら怒られるのか)のページに掲載されている竹熊氏の「Eの呪い」を読む。

エヴァがあれだけ話題になったのは、作家性や芸術性の勝利、クリエータの勝利とかいう問題じゃなくて、単なる「センセーショナリズム」の結果って部分が大きいんじゃないかという気がするんだけど。オウム事件報道、サカキバラ事件、和歌山毒カレー事件らの報道(ワイドショーを含む)を、みんながかじりついて見たり読んだり(つまり「消費した」)のは、別に、あれらの事件の中に「芸術性」や「時代を読み解くキーワード」やらを見いだしたりしたからじゃなくて、単に「野次馬」だったからじゃないかな? あるいは、なんというか単に露悪的だった、というか。うまく説明できないけど。

これは、

「 ところが面白いことに、その騒ぎ自体がマスコミを刺激し、アニメ誌ばかりか一般誌にも『E』情報があふれた結果、『E』は、一般社会も巻き込んだブームになってしまうのです。Aさんは自分を含めた周囲のオタク社会の閉塞性を破りたくて『E』を作っただけかもしれませんが、一般マスコミは、これを社会全体の閉塞性の象徴としてとらえたのです。もっともこれはタテマエで、『E』は一般社会が無視できないほどの商業的成功を収めましたから、単に『E』を扱えば売れる、ということだけかもしれないですが。 」
の部分を読むと、特にそう思える。ただ、まぁ、その後の
「 しかし、『E』はヒットしてしまいました。それも、アニメ史的には『ヤマト』 『ガンダム』以上、とまで言われる特大級のメガ・ヒットです。「商品」とし ても、未曾有の成功を収めてしまったわけです。同時に作品やAさんの発言の 解釈をめぐって、あちこちでオタク達が世を徹して語り合う姿が見受けられま した。それを肯定するにせよ否定するにせよ、彼らは、あきらかに作品内容や 作者のメッセージに反応しているのです。 」
の部分が「オタクな連中は、作品内容や作者のメッセージに反応している」=「クリエータの勝利」という意味なんだろうけども、別にアンノ監督がクリエータというか、芸術家じゃなくても「すご腕の職人+口の悪い単なる性格破綻者」だとしても、成り立つんじゃないかなぁと思うんだけどなぁ。

いや、まぁ「作品と本人の言動で世間がひっかきまわされる人=芸術家、クリエータ」だとするなら、たしかに、そうかもしれないんだけど。

オタキングのオタク的消費論では、エヴァ現象がうまく説明できないのは確かだろうな。オタクは世間に対するコンプレックスから逃げるためにオタクになってる部分があるから、「逃げてる」ことを考慮にいれないで「逃げた先の状態」だけでは説明できないんじゃないかな。なんというか「一見静止して安定しているように見えて、その実、本来ある姿から歪んで内部に応力を持った状態で静止している」というか。

とはいえ、オレは別に、エヴァの作品性とかアンノ監督の作家性を否定するもんじゃないけども。「オタキングのオタク論がエヴァに関してうまく作用しないこと」は、オタキングのオタク論の不備の指摘でしかなくて、別にオタキングのオタク論に不備があるからって、それが直ちに、エヴァやアンノ監督の作品性、作家性を証明することにはならないんじゃ? と思っただけ。

新興宗教の教祖さんとか、言ってることやってることを冷静に考えてみると、単なる「暴君」にすぎないにもかかわらず、「誰かに叱って欲しい」タイプの人間にしてみれば、まさしく「真実を述べてくれる人」に見えてしまったりするらしいから、まぁ、「こんなことをしてたら、いつか誰かに叱られるんじゃ?」と思っていたオタクが、アニメの監督(=オタクの中のオタク)から「お前らそんなんじゃダメだ!」と怒鳴られたら、感動しちゃった、っていう図式でも理解できる現象なんじゃないんだろうか? 「オタクが誰かに叱られたがっている状況」は示せるかもしれないけど、アンノ監督の言ったことが全部うそっぱちでも成り立つというか。

小林よしのりゴーマニズム戦争論がもてはやされる一つの理由は、これだろうと思うんだけども。内容と無関係な部分で。(内容に関係する部分も大きいのだろうが)。

まぁ、唐沢アニ氏と伊藤氏の確執に関しては、よくわからないから、何とも言えないんだけどね。(と学会本だか、オタキング本だかで読んで「無名の自分の弟子いじめて、なんか楽しいのか?」と思ったけど)。それと、「オタキングがガイナックスについてニュートラルな立場じゃないから、ニュートラルな評価ができない」てのは、言ってみれば「あたりまえ」なんで、それ言っちゃかわいそうなんじゃないかなと思うんだけども。自分から社長やめたのか、やめさせられたのかしらないんだけど、基本的に、オタキングの主張の後ろにはつねに聞こえるか聞こえないかの低音で「オレがオネアミス作った頃はよかったよな……」ってのが流れているわけで。

と、聞いたふうなことをぬかす。


990211(木)から990212(金)までワープ日記@メトロがつながらなかったのは、メトロインターネットの定期メンテナンスのため。

とはいえ、990212の13:00までのメンテナンス予定にもかかわらず、ftpが開通したのは16時すぎ。しかも、webサーバの調子もftpサーバの調子も、なんだかおかしい。

前回の時もおかしかったからなぁ。しかも、アナウンスないし。

そういうわけで、トモロきのふぃんがで、どこのワープ日記が一番あたらしいか調べて読んでみてくれると吉。(とか言ったら、今度はサクラが落ちるんだろうなぁ)


990211a[ daily life / 日常生活(木) ]

福岡、午前中は雨、午後は曇り。寒い。


本日は建国記念の日だ。「建国記念の日」は、戦前の「紀元節」なんだけど、オレが生まれる前から今日までずっと「建国記念の日」だから、左翼な人々が批判しても「建国記念の日」なのだった。とはいえ、1966年制定だそうだから、読者であるアナタが生まれる前から「建国記念の日」だったのかは、なんとも言えないのだった。


【ネット雑誌の『HyperDiary関連記事』】

午前中は、本棚の整理などをしてみる。古いネット雑誌はそろそろ捨てなくてはな、と思って、イタネトマガジンではない飛び飛びにしか買ってない雑誌類をぱらぱらとめくると、出てくる出てくる「HyperDiaryネタ」の記事の数々。一瞬「95年末から96年前半の間って、Webで面白い出来事って、エロとアングラ以外は、HyperDiaryしかなかったのか?」とか思いかけたんだが、何のことはない「HyperDiary関係の記事の載ってる号だけ飛び飛びに買ったから、持ってる号にはHyperDiaryの記事が載ってる」というだけの話だった。わはは。

特に、リニューアル前のインターネットライフ誌の後ろの方のコラム「サイバー番町」あたりは、なんか、「HyperDiary系」な人とか、アナテロ、スピンなトラバ系*(?)な人とか、なんか「ひょっとしたら知り合い?」な人々が集まっていて、なんか妙な雰囲気だなぁ。このまえアナテロ一ノ瀬さんのネタを書いたけど(ワープ日記990112a参照)、何のことはない「サイバー番長」のとある1頁を、アナテロ通信、かうかうの「寒い国から来たメール」、諸星「暗黒日誌外伝」で、1/3ずつ分け合った仲だったのね。すっかり忘れていたかも。(*トラバ系:「ネットワークトラベラー」というムック本の関係者、程の意味)。まぁ、「誌面の似たような所に載ってたから知り合いな気がしている」という因子もあるから「誌面に知り合いばっかり載ってる気がする」って事もあるわけなのだが。

しかし、自分の文章を読み返すと「だめだこりゃ」感が沸き上がってくるなぁ。とほほ。とか思いながら、さらに整理を続けるのだが、あー、イタネトライフは昔は「MEDIA FRONT」だったのかー。あー、あみさんが日記者大集合なネタとか書いてら。あ? あれ? CU-SeeMeとIRCのネタでオレの原稿が載ってる! こんなの書いたっけ? わはは。懐かしいなぁ。

そのようなわけで「本棚の整理は、つい本を読みふけってしまって進まないの法則」を自ら実証してしまっただけなのだった。


【焼きカレー】

昼から稼動して、キャナルシティ博多まで、電脳関係の買い物に出る。

昼飯は、キャナルにいく途中の川端商店街に新しくできた「焼きカレー」のお店で、カキ焼きカレー800円を食べる。「グラタンでもドリアでもない特許製法」と書いてあるのだが、深い陶器皿にカレーを持って、上に玉子を落として、チーズを振った上で、オーブンで焼き色をつけた料理は、やっぱり「カレーグラタン」のようなものじゃないかなぁ、と思うのだが。

ま、うまいから、いいけど。カキうまいなぁ。

うまいんだけど、オレって猫舌だから、かなり危険な食い物かも。


【キャナル:書楽】

キャナルの本屋「書楽」には「季刊 本とコンピュータ」のバックナンバーが置いてあるという情報を得て、コンピュータ書籍のところを見渡すのだが、見あたらない。ぐるぐる他の棚もめぐって、店員にきいてみるかなぁ? と思った目の前の棚にあった。頭の中で「A4で薄いムック本」という偽りのイメージが出来ていたために、目の前にあっても気付かなかったらしい。2号が抜けていたが、1から7まであったので、一瞬「全部買うか?」と思ったが、心おきなく散財できる資金も、本棚の余裕もないので第6巻だけにする。電子書籍実験の記事を読むためね。

本棚に、懐かしい「感じるインターネット」を発見して読んでみる。

……なんか当時の「何か」を思い出してしまって、かなり気持ち的に途方に暮れる。やっぱ、かっこいいページを作れる人にまかせておこう、って感じだ。逃げ。


【五色のiMac】

キャナルのT-ZONEには、iMacが六色並んでいた。(いや、並んでいたのは五色で、ボンダイブルーは「遠くの方」に除け者になっていた)。実際にみてみると、やっぱり、ちょっと安っぽい気がする色だなぁ。きれいなんだけどね。

個人的には、1位がオレンジで、2位が黄緑なんだけども、実物を前にすると青や紫も思った以上にきれいに見える。印刷で見るとあまり魅力的でもないのだが。

と、店内をウロウロしている女子高生とおぼしき二人づれが「私、オレンジ色が一番きれいだと思ってたんだけど、こうやってみると、紫が一番きれいだねー」などと言っているのが耳に入った。

うーん、なんか同じ様なことを考えてるんだなぁ。一瞬「女子高生マーケティング」とかいう単語が浮かんだりして。

まぁ、iMacのボディカラーって横とか後とかから見ていると気になるんだけど、正面に座ってしまうと、ほとんど全部が「白」の部分しか見えないので、ほとんどどうでもよくなるんだけどね。デザイナーが「前に座って作業するときにデザインが気にかかるといけないから」と、あえて正面から見たら凡庸にみえるようにしたらしいんだけどね。


【電脳喫茶】

ふと、電脳喫茶(インターネットカフェ)で、エスプレッソでも飲みながら、ネットをうろうろしてみるかしら、とか思ったのだが、5台のマシンはどれも埋まっていたので断念。「いつつぶれるか?」と思いながら見ていたのだが、なんだか、「##ちゃんの掲示板みていこうかー?」とかいいながら掲示板巡回している人々とか、システム手帳にびっしり手書きされたURLを次々に巡回しながら何事かメモしているオネーサンとか、なんか「使われてるんだなぁ」って感じだ。

そういえば、ここも、昔「取材」したことあったっけな。5分話きくだけで、すげー嫌な顔されてしまったが。わはは。あの当時は「インターネットをみてみたい」って人のための装置だったけど、今はすでに「インターネットで##をみてみたい」って人のための装置なのねぇ。けど、ここ以外にインターネットカフェを福岡で見たことないけど、どっかに棲息してるのかなぁ?


【T-ZONE本館】

T-ZONE本館に移動する。ThinkPadの535の後継機種がでないかなぁ? 235嫌いだしー? とか思ってノートパソコン売場に行くと、TPはでかい機種しか置いて無くて、235も「展示品処分」しかない。ううう、これで次がドッと出るならいいけど、銀色にしなかったばっかりにこのままA5のTPが消滅する、とかいうことは無いんだろうなぁ? 530Csがほぼ壊滅しているオレとしては、TP535シリーズの次のが狙い目なのだが。


先日、翻訳ソフトを買ったGTが「面白いなぁ」を連発するので、内心くやしまっていたオレは、つい「訳せ!!ゴマver.3」を買ってしまうのだった。日英、英日両方向で、1万円弱。


店内になぜか、フライトシミュレイターとレースゲームの爆音が響きわたっていて、心臓がどきどきしてきたので退散。


なんか、噴水前広場では、名前を聞いたことのないアイドルタレントさんの新曲キャンペーン&サイン会が開催されていて、野太い声で「##ちゃーん」という叫びが聞こえてくるので、敬遠。


【訳せゴマ!!】

「訳せゴマ!」をインストールして、ワープを翻訳させようと思ったが「ファイルがでかすぎる」と文句を言われた。さらに、基本的に「主語無し」連発だし、口語な語尾が全部、翻訳不可能でそのまま残ってしまうので、がっくしって感じ。いや、まぁ、堅苦しい書き言葉で書いていても「主語無し」となるわけだから、適当に書いてるワープ日記が機械翻訳に通るとは思ってなかったんだけどさ。

う、でも、なんか英文和訳もかなりヘンテコリンだぞ? 朝日新聞の英語版を翻訳させても、ほとんど意味不明だ。(朝鮮日報をiSeoulで翻訳させたのがほとんど違和感が無かったのとは大違いだ)。うーん、GTが「使えないなぁ。わはは」とか言っていたのは正しかったのか。しかし、大昔にちょっとだけ使ったことがある「翻訳アダプター2」の方が、まだましだった気がするぞ。あれから2年以上たっているのに技術は刷新されてないのか?

あーでも、せっかくだから「自然な日本語出力モード」と「主語明記・中間言語的日本語出力モード」が欲しいなぁ。「訳せゴマ」で英文和訳したものを和文英訳しても、和訳時に主語を落とすから「主語無し」ばっかりになるからなぁ。

というわけで、性能に期待してたわけじゃないけど、オモチャとして、もうちょっと面白いかと思っていたんだけどねぇ。いや、実は、この翻訳ソフトネタを持ってくるために、ワープ日記を「英文和訳に通る、主語明記のくどい文体」で書く、っていう「伏線」を考えて途中までその文体で書いたんだけど、「あまりにうっとうしい」上に「うっとおしいぐらいに主語つけても、まともな英文にならない」ので、やめたのだった。

とか、こういうことばっかりやってるから「お前は身辺雑記のネタが無くなると、無理矢理、本とか映画とかソフトとかでネタを作るからなぁ」とかGTに笑われてしまうのだった。


【日記者】

「日記者(にっきもの)」という用語がどこから登場したのか、ということをちょっと考えているのだが(調べている、と言えるほど調べてないのだ)、須藤玲司に「「日記者」って言葉はもしかすると大森アニの発案かも。」(ワープボード375)と言われて「そういわれれば、そうかも?」と思ったのはオレだった。

だが「○○者」っていう用法が大森アニから導入されたとしても「日記者」と言い出したのは、ひょっとしたらアミさんじゃないかな? と思ったので、こっそりメールしてみたのだが、返事は、アミコ“ダイエット”日記990210に書いてあったのだった。わはは。

某南国のお友達から「日記者(にっきもの)」という呼び名を最初に使ったのはだれだっけ?というお問い合せをいただきました。あのー。わたくし。そのお問い合せをくださったあなたご自身が使い始めたのだとばかり思っておりましたが違うんでしょうか。確か「SF者(えすえふもの)」という言い方にならって「日記者」という呼び方はどうかみたいな話から始まってたような気がするのです。「SF者」という言葉を使いそうなのはあなたか大森兄弟ぐらいしかいないのでわ?と思ってたのですが。違ったようですね。
とのこと。わはは、いや「違ってなかった」かもですが。

(どうでもいいことであるが、オレ的な地理感覚では東京は福岡の「東」ではあっても「北」ではないので、「南国」ってのは、雪が降らないような、せめて宮崎か沖縄みたいな所に使ってもらった方がうれしいのだが、東京の人が九州を「暗黒大陸」のように認識してるらしいのはわかっているんで、「九州=南国」というのもありかなと思っている、ことはどうでもいいことである。「どうでもいいことである」が前後にあるのはわざとなのはどうでもいいことである。)

とりあえず「駄文でポン!」と「新・駄文でポン!」を検索してみたところ、95年1月の開始から、96年1月の停止までの間に「日記者」という単語は一度も登場していなかった模様。そのかわり「HyperDiary者」を使っていた模様。さらに「Mac者」「SF者」「ニフ者」などという単語が続出していた所を見ると「○○者」という一般的な言い方のルールを大森アニ方面から導入していたらしいのは事実のようですね。あ、暗黒日誌にも「日記者」は登場しない模様。

ちなみに、ワープ日記で「日記者」が最初に登場するのは……げ、津田日記リンクス630事件の直後の文章だわ。ワープ日記960702b【津田日記リンクスについて】の、

「ボクはランキングが、あまり好きではありませんでした。なぜなら、それは、必ずや日記者の暗黒面をひきだすからです。 」
ってのが初出だなぁ。よって、オフライン、IRC、メールではわかりませんが、Webに関しては、諸星友郎(とモトロミ)は「日記者」という用語の提唱者じゃないですねぇ。

確証は無いですが、私の「日記者」の使用は、「HyperDiaryという言葉を好んで使っていた諸星友郎は、630事件をきっかけに、(HyperDiaryという言葉を使わない)余所の人に対して「Web日記とは」ということを語りだしたので、それから「日記者」という言葉を使うようになった」という経緯なのではないか、と思われますね。すでに世間では広く使われていたのだが、あえて使ってなかったのが、630事件以後、積極的に使うようになった、というか。

ちなみに、津田さんがインターネットライフに津田日記リンクスについて書いた文章(号数失念。96年前半だと思う)の中では「日記もの」という表記になっている。

「日記者」を「にっきもの」と読んで「にっきしゃ」とは読まない、というネタは、ワープ日記971018aで一度ネタにしたらしい。

「 どうでもいいけど「日記者」ってなんて発音してます? オイラは「にっきもの」なんですけども、先日「にっきしゃ」と発音してる人がいて、けっこうショックを受けたわけですが(^_^;;。「SF者」「ニフ者」「Mac者」「忍者」は「えすえふもの」「にふもの」「まっくもの」「しのびのもの」(はい「忍者」は「ニンジャ」ですね。すみません)。 」

そういうわけで、「日記者」という言葉の発案者は、アミさんでもオレでもないらしいことはわかったので、次は、

を調べなくては。ltokyoの検索エンジンがちゃんと動いてくれれば、楽勝なのだが、うちからつながったことがない。うーん、誰かやってくれ。んで、その次は、日記猿人な人々の中での「日記者」の使われ方ね。

言うまでもないが、この話は、「Web日記の基礎知識」の「日記者」の項のための調査ではなく、オレ的な個人的な昔話である。オレ版「Web日記とは」は無理でも、せめて「HyperDiaryの歴史」ぐらいはまとめてもバチあたらないかもな、とか思ったりして。そしたら、何度もワープで同じ事書かなくても済むし(同じネタの使い回しができなくて困るかも)。


【日記猿人LITE】

ほぉ、日記猿人が負荷過剰対策のために、分室を作るのか。

「日記猿人について」by遠藤さんの990209によると

日記猿人ライトの配布、設置計画について

日記の登録数の増加に伴い、システムの計算容量、データの転送量等、システム的に現時点の体制の限界が見えてきました。また、それよりも大きい問題として、参加日記数が増える事により、参加者同士の横のつながりが失われ、日記猿人の無機質化が進む事があります。日記猿人がYahoo的な使われかたをされる事に異論はないのですが、このような執筆者、読者とのつながりが持ちやすかった環境が失われる事はとても残念に思っています。

(中略)
要約すると、メインの日記猿人はこのままにして、希望者は個々の管理による新作リスト(つまり新作リストの「分室」)を作る事が出来る体制にしていくという事です。希望者が十分にいれば、これを行うCGIプログラム、日記猿人liteを開発し、無料で配布します。日記執筆者は今まで通り日記猿人上で更新報告を行いますが、その際にメインの日記猿人の他に、インの日記猿人のみへの更新報告も可能です。
ということらしい。詳しくは、遠藤さんによる「対策案」を読んでもらうとして、これは、なかなか面白いなと思うのであった。

あくまで、更新報告や新日記登録は、本家で行うわけで、サブ猿人は「サブ管理者が選んだ日記の更新情報だけ本家から取り寄せて表示する」というものなのだけども、「サブ管理者が望んでも、日記執筆者が望まないと表示できない」というあたりを含めて、なかなか面白いのかも。

「あの日記猿人の登録日記の中から、オレ様がチョイスした厳選日記の更新報告だけを、みんなにお知らせしていきたいぜ!」というあたりが、なんというか「編集者」的というか「レビュア」的な感覚を刺激するかも。

うーん、ちょっとやってみたいかも。どれぐらい負荷がかかるんだろうか? あー、割と低価格で「和風サーバ」に領域もらえるのか。いいなぁ、やってみようかなぁ。開始は最速でも半年後らしいから、半年後にオレがどうなってるのか、オレにもわからないけど。わはは。

あ、でも、よく考えたら、知り合いの日記群はほとんど「いろいろな事情で」日記猿人に参加してないんだ。知り合いがいないとなると、今から知らない人の日記の中から面白いやつをレビュア的に探すとかいうことになるけど、オレってレビュア魂ないからなぁ。やめようかな。


【ネット恋愛映画『パペーポ』】

トム・ハンクス、メグ・ライアン主演のネット恋愛映画「ユー・ガット・メイル」(You've Got Mail)が公開されているのだが、このタイトルの「You've Got Mail」というのは、AOLのクライアントが、AOL接続時にネットが到着していると「You've Got Mail!」と叫ぶことからきているらしい。

ということで、数年前に日本でこういうネタをするとしたら、Mac版、Eudoraのメール到着音からタイトルとって「パペーポ」というタイトルになったんだろうか、とか思ってしまったり。

って、Mac版Eudora使ってない人にはさっぱりわからないネタなのであるが、一時期、ネットライターで「メール着信」の代名詞として「パペーポ」というのを連発していた人々がいて、またそれに対して「また、こういうMac者にしか理解できないネタをMac雑誌じゃなくてネット雑誌でやるから、Mac者って排斥されるんだよねぇ」とか言っていた人々がいたりして、なんかそういうことを思い出してしまったことよ。

そういえば「(ハル)」という映画があったな。


【ワープ日記にカウンタ】

思うところあって、ワープ日記にカウンターをつけた。んがしかし、画像読んでないと回らないし、なんか、すでに書き直しした時の「オレリロード」でがんがんあがっている気もするので、あまり数字は気にしないで欲しかったり。

カウンターをつけることによって、何か迷惑被る人がおられたら、早めに言うてくれるとうれしいかも。


【トモロきのふぃんが他人版】(実験中)

とりあえず、ワープリンクの中から「知り合い系」で、かつ「余所のアンテナ(更新情報取得サービス)から時刻取られてなさげな所」をピックアップして【トモロきのふぃんが他人版】(実験中)を作ってみた。

「うちから時刻取るなよ」とか(特に「カウンター回るじゃんか!」とかあるかも)「どうしてこれを入れないの?」とか「ネット負荷になるから、やめれ」とかありましたら、メールフォームとか、ワープボードとかでご意見よろしう。でも「どうしてこれ取らないの?」に関しては、いろいろ微妙でお答えできかねるかも。ごにょごにょ(言葉を濁す音)。


990210a[ daily life / 日常生活(水) ]

福岡、晴れ。


【EDIについて】

昨日の「EDIについて」の話に関して、kenji日記990209に曰く、

ワープ日記 より
こういう言葉は、わからない人を相手にしなくていい場所で使うのはかまわないの だろうが、 ハイパー日記システムを本気で広く広めようと思っているなら、まったく解説 無しってのはどうかと思う
ということですが,無粋です.(笑)
とのこと。うむ「無粋」なのは確かですな。わはは。いや、わかった上でなおもやるというのであれば、それはひとつの「立場」ですから、よろしいのではないでしょうか。

「わからない人」ということに関しては、

「訳語として「電子交換日記」を当てていますので,とくに わからない人も,まったくわからないということはないと 思います.」
とありますが「意味がわからない」人はいなくても「冗談だとわからない」場合、それはそれなりに問題があるとは思います。冗談を交えると、冗談を冗談として成立させるためだけにある部分が、初心者を混乱させかねない、ということが考えられますから。しかし「わけのわからないカタカナ語とは一線を画」してるのは確かですね。この点で、「ハイパー日記システムFAQのLynxがらみの件」とは話が違いました。すまんです。

個人的には「これからウェブ日記を付けようかと思っている人を対象にしたもの」なのであれば、「難しい冗談」を混入しない方がいいのではないか、混入するならせめて最初に「冗談だ」と書くべきではないか、と考えるわけなんですが、なんというか「kenji氏の私本」とか「h14m日記総研の用語集」とか「イソターネット協会EDI部会の用語集」である以上は、こういうのもあり、というか「こういうのこそあり」ということかもしれませんね。「イソターネット協会EDI部会」の、世界に広めようEDI的な野望は尊重すべきでしょう。(いや、そういう野望があるのかどうか知らないわけですが)。仮に私が「どうしても初心者向けの用語集に『こういう単語』を入れるのが許せん! 入れるとしても説明ぐらいしろ!」と思ったなら、私が勝手に私本の用語集作ればいいわけで。(あくまで「仮に……思ったら」ですので)。

用語や冗談に関しては「いやしくもWebがらみの話する人間がEDI知らない方がどうかしている」という意見(ワープボード376参照。って、そういう意見じゃないのかもしれないけど)や、「冗談が広まることはいいことだ。くそまじめな熟語連結型の役所用語みたいな用語が広まるより256倍まし」という意見などがあるわけで、あまり目くじら立てるのもどうかと反省してみたり。

そのようなわけで「EDI電子交換日記」を用語集に採用しつづけて、かつ「冗談だ」とは明記しないというkenjiさんの立場は、あり、だと私は思います。(って、なんか偉そうに響きますが、いちおうどこを認めてどこに反論しているのか明記しておこうと思いまして)。


さて、それとはまったく別の話として、「EDI電子交換日記、って本当にWeb日記のことなのか?」という疑問が私にはあったりして。

基本的に、しゅがい日記990209#6#10のあたりと同じ疑問を抱くわけです。私の用語で書けば、

という事になります。

また、ちょっと違う話になるわけなんですが「Web日記=電子交換日記」とした場合、それが強調していることは「相互言及」ということになって、実は「EDI」は「Web日記」よりむしろ「HyperDiary」に近い概念なのではないか? と思います。

現在の「Web日記」は、「相互言及しなくても、Web上で公開されている個人の日記であればよい」、ということになっていると思うわけなんですが、となると、「EDI:電子交換日記」と等価に結ぶのは問題があるのではないか、と思います。少なくとも「Web日記とHyperDiaryを等しいとしたときに発生する問題」と同じ問題が発生すると思います。

イソターネット協会やハイパー日記システムが「Web日記の真髄はEDIにあり!」と主張するのは問題ないわけなんですが、せっかく「Web日記」という用語が「Web上にある日記」という非常に広い意味で認知されているわけなので、「Web日記」は広い意味のままにしておくべきではないか、と思います。

というわけで(なんだか採用してもらっておいてなんですが)、

「ハイパーダイアリ(HyperDiary): ウェブ日記と同義.1995〜96年頃に使われた用語.相互言及・相互リンクを強調した語.現在では死語.」
てな感じで書いておいた方がよいのではないかな、と。(あくまで「てなかんじ」なんで、こう書き換えろ! と言ってるわけではないです)

なんというか「ハイパーダイアリーの定義は、相互言及」という言い方をすると、相互言及してないWeb日記はHyperDiaryではない、ということになってしまって、当時の感覚とは違う意味になりそうな感じがします。少なくとも私の感覚では「WWW上で日記を公開すればHyperDiaryなんだけど、その真髄は相互言及・相互リンクだよね」ぐらいの感じだったわけで、これを示すのに「強調」という用語ぐらいがちょうどよいかな、と。で、私個人としては「相互言及・相互リンクを強調せずに、単にWWW上で公開されている日記」を指し示すために「Web日記」という言葉を(HyperDiaryよりも一般的な用語として)使うようになったわけなんですが。

Web日記が、Webで公開されている理由は

  1. 簡単に(勝手に)公開できる(MLを開設したり、NetNewsに投稿するよりも敷居が低い)
  2. リンクによって簡単に他人を参照したり、他人から参照されたりできる。
  3. 文字だけでなくマルチメディアデータを取り扱える
というようなもので、それぞれは密接に関係していて(特に1,2)も、それぞれ別の要因である。そして、「相互言及・相互リンク」というのは、基本的に2.に関することで、自己完結した日記(スタンドアロンな日記)には、2.の特性は関係ないと言えます。Web日記がhtmlで記載されているのは、アンカータグでリンクを張るためではなくて、Webブラウザで正しく表示されるためである、ということで。

(「最初期には、ftpサーバに置いたテキストファイルで日記を供給している人がいた」という話やら、「大森望vsガコの公開交換日記」とかいう単語が脳裏にちらちらするとかいうネタは、面倒なので今回は思い出さなかったことにする)


990209b[ "microchip no majutsushi" 『マイクロチップの魔術師』読了 ]

電子本「接続された社会」を入手して「マイクロチップの魔術師」を読了した。大森伝言板に投稿した記事(0942,0944)の該当部分を転載する。

0942//「接続する社会」と「マイクロチップの魔術師」

いまとなっては昔の話であるところの(^_^;;「電子本」の話題に関連して、商用エキスパンドブック「接続する社会」を買ってみました。

狙いはヴァーナー・ヴィンジ「マイクロチップの魔術師」です。「早すぎたサイバーパンク」だの「再評価がまたれる」だの言われていたんで、読んでみたいなぁと思ってみたり。(CAPE X だかのサイバーSF特集だかでも誰かがとりあげていたんじゃないかな?)

エキスパンドブック版は横書きだったので、T-timeに持ってきて縦書きにしてみました。半角数字がヨコに寝てて気になったので、勝手に全角に変換してみたり(あぁ、改竄改竄)。

いま、1/10ぐらい読み進みましたが、サイバースペース=ファンタジー世界。ハッカー(クラッカー)=魔術師、という設定あたりも、(いまのところ)全然古く感じないですねぇ。

というわけで、楽しみに読んでいるわけなんですが、聞くところによると「マイクロチップの魔術師」という邦題は、大森さんの命名だとか?(^_^;; たしかに「真の名」じゃ、わけわからんですが。ためしに「サイバー魔術師」「電脳魔法合戦!」とか、タイトルを勝手につけかえた気になって想像をめぐらすと、なんか出版社だけじゃなくて内容までもかわってくるような気がするのが楽しいかも。

「接続する社会」はMac版のFD2枚組のエキスパンドブックですが まだ、在庫はあるそうです。問い合わせは以下のURLにて。
http://terra.isr.recruit.co.jp/~nagai/index-j-j.html


0944//「マイクロチップの魔術師」読了

「マイクロチップの魔術師」読了しました。牧歌的で、いいSFでした。なんというか、電脳SFは「ありがち」 になるか「よーわからん」になるか、二極分解な気がしますが、あり がちだけど、ほのぼのしててよかったかな、と。いや、内容は結構、殺伐としてるかもしれないけど。

で、読んでる途中で急遽、実家に帰宅するはめになったので、テキスト版をPalmPilotに流し込んで読みました。いやー、人間、読みたいと思えば、エリサフォント横書きでも読めるものですね。もうちょっと綺麗なフォントで読みたいとは思いましたが。
(Pilotに転送中にJ-OSが吹っ飛んで復旧に30分以上かかった)

というわけで、文庫で絶版(ですよね?)になった古い電脳SFを、インターネットを通じて注文して郵便で受け取ってフロッピーの中身をネット経由でPCに移して、PDAに移して読むという、デジタルなのかアナログなのかわからない読書でした。

やぱ、小説はぽけっとに入れて持ち歩ける形になっていて欲しい という結論だったりして。


990209a[ daily life / 日常生活(水) ]

福岡、晴れ。


昼飯、ミートスパ。トマト味ってうまいなぁ。日本に昔からトマトがあったら、和食ってどういう世界になったんだろうなぁ? って、ひょっとして「イタメシ」と同じ物になっていたのかもしれない。「イタメシってトマト、チーズ味の和食?」ってよく言われるらしいから。


【Web日記とは何か?】『どさ日記』に反論

「Web日記には何を書いていいんだ。心情吐露に特化しなくていい」 とかいう話を過去ワープから発掘してきたからリンクしておく。

960524b【「Hyper Diary」について】

というのも、kenji日記990207「 時代はhyper diary という表現が」のリンク、あるいは、はち日記990207から飛んだ「どさ日記990206」

「日記なんてしょせん,心に映りゆく由なし事をそこはかとなく書きつくったものでしかない。それ以上でもそれ以下でも。」
に対する反論として、である。

まぁ「Web日記論で疲れ果てて普通の日記が書けなくなるぐらいなら、書くな」とか「正しいWeb日記形式を学ぶまでは日記が書けないとか言うな」とかいう意味であるとも読めるので、そう読んだ場合においては「どさ日記」の言うとおりの側面もある。

また「よしなし事をそこはかとなく書き連ねただけではだめだ、と言うな」という意味だとしても、それなりに意味のある主張だといえる。

しかし、そのような前提を抜いての「日記なんてしょせん,心に映りゆく由なし事をそこはかとなく書きつくったものでしかない。それ以上でもそれ以下でも。」という台詞は、かっこうはいいが、「Web日記」の可能性を狭めるだけなので、考えが浅いと言えるだろう。「たかが日記、されど日記」ということで。

「それ以上でもそれ以下でも」に則して書けば、私は「Web日記は書き方によっては、単なる『日記』以上の物になり得る」と考えているわけだ。「以上」と使うと「どちらが上か」という(かなり不毛な)議論になるわけだが。

(この項はワープボード371の改訂版である)


ワープボード370「大森アニHyperDiary原稿は「デジボ」が先か!」

ワープに

「大森望氏がインターネット雑誌に書いた「HyperDiary」関係の
記事の最初のやつは、(今は亡き)インターネットサーファー1995年
No.2(1995年11月30発行)掲載(pp.16-21)の、「特集:いまホーム
ページがおもしろい サイバースペースで綴られる50人のホーム
ページ 大森望」という記事ではないか、と思われます。」
<URL:http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/w9902b.htm#990208_hyperdiary10>

とか書いたけど、Kenji日記読んで、デジボの方が先だったらしいことに気付いた。

月刊デジタルボーイ
1995年11月号(1995年9月21日発売)
pp.106-107
「WebJocker's play List
 今月のWJ=大森望

  史上最強のパーソナルメディア,WWWの極意はHyperDiaryにある。
         相互接続する個人ページの中から誕生しつつある、
 だれにでも開かれた日記のネットワーク,光速モディファイを誇る
 WWW日記ページが現代とリアルタイムでシンクロする新しいメディア
            =コミュニケーションのかたちを提出する。
     日々の生活をのものをWWWにまるごと投影する日記者たちの
             過激なヴァーチャルライフにリンクせよ。」

これの方が先だろうな。掲載されている日記群の表示日時からして、
1995/8/26-8/31あたりに執筆されたらしいぞ。

 ありゃ? すでに「日記者」って単語が使われている。


ワープボード372「メモ「EDIって、Electronic Data Interchange」の パロディなのか。」

ハイパー日記システム
<URL:http://www.h14m.org/>
日本イソターネット協会 EDI部会 
<URL:http://www.isoternet.org/bukai/edi/>
 [草稿]現代ウェブ日記の基礎知識'99年版 
<URL:http://www.inseki.gr.jp/~kenji/d/?1999020#199902048>

に登場する「EDI (Electronic Diary Interchange; 電子交換日記」

が、XMLなんかといっしょに出てくる*「(Electronic Data Interchange)」
<URL:http://www.geocities.com/WallStreet/Floor/5815/>
のパロディであることにオレが気付いたのは、実は最近だったりする。

こういう事って、言うと無粋ではあるが、言わないとわからない人にはわからないものであるな。

こういう言葉は、わからない人を相手にしなくていい場所で使うのはかまわないのだろうが、
ハイパー日記システムを本気で広く広めようと思っているなら、まったく解説
無しってのはどうかと思う(どっかに解説があるのかもしれない。その場合すまん)
Kenji氏の「現代ウェブ日記の基礎知識'99年版」も万人向けを狙った物ではないのかも
しれないが、もし万人向けを目指すなら、ちょっと考えた方がいいかもしれない。

Webがらみの技術/用語は、当事者が冗談のつもりで作ったまま広まってしまう
ことがあるような気がするので、ちょっとだけ気になったりして。気にしすぎ
とは思うけど。

(それに、ハイパー日記システムFAQの「Lynx による表示に対してスクランブルをかける」
<URL:http://www.h14m.org/official_diary/?1998120#199812041>
が冗談だとはわかってもらえなかった、という件が頭にひっかかるし)

===
* 「XMLなんかといっしょに出てくる」と書いたのは、オレがその程度しかEDIというものを理解していないからであって、XMLとEDIはそもそもは別物だったりするのだろう。


「マイクロチップの魔術師」を読了した話は別項


本日は、なんだか、ワープボードや大森伝言板など、本来の自分の日記フォーマットではない場所からの転載が多いワープ日記である。フォーマットが違うだけでなく、文体まで違うので、直し始めると全体を書き直さなくてはならないので、面倒くさくてそのままにした。いずれワープ日記に再録しようと思って、メモ的にワープボードに書いておいても、ワープ日記の記事として使う時には、また書き直さなくてはならないので、この方式はあまり有効でもないな、と思った。

というか、ワープボードに書くときに完成体にしておいて、ワープ日記からはリンクするだけ、という形式にするしかないのだろう。

まぁ、世間はオレが気にするほど、文体やフォーマットを気にしてない、という説もあるが。


今度のガンダムは「∀ガンダム」で「ターンエーガンダム」らしいのだが、アルファベットやギリシャ文字を使い尽くして、次は数学記号か! と思うと、感慨深いものがある。

数学記号的には「制限限定子、すべての」という意味らしいから、なんだか富野監督の「野心」がうかがえるタイトルかもしれないと思ったり。ただ、シドミドデザインらしいガンダムが「ちょっと……」な気がしたり、ロゴが「∀」であると知らないと「V」にしか見えないとか、いろいろ気になるところはあるが、まぁ、気のせいだろう。

しかし、やはり、後半パワーアップして「∃ガンダム」になったりするのだろうか?「よがんだむ」としか読めないが……

数学記号かー。「機動戦士>ガンダム(きどうせんしだいなりがんだむ)」とか「∴ガンダム(ゆえにガンダム)」とかどうだ? いやだな。漢字使うと武者ガンダムになってしまうから、和文記号とかどうだ?「〆ガンダム(しめきりガンダム)」とか、あ、なんかすげーいやだ。

しかし「∀」って打ち込みにくいなぁと思っていたら某所で「廿ガンダム」という表記を教えてもらう。「にじゅうがんだむ」か。うむ。ん? ……、ま、まさか「ガンダム20周年」ということで「20=廿=∀」とかいう、駄洒落では? ま、まさか!?


【ワープサーチは正規表現が使えたのか!】

「HyperDiary」がらみをワープサーチでチェックしてて気付いたのだが、「hyperdiary」では「HyperDiary」が検出されない。どうやら、現行のワープサーチver.1.22.3は、大文字小文字の区別をするらしい。作った本人であるオレが「らしい」ってのもなんだが。たしか大文字小文字無視として作ったような記憶があるのだが、はて?

ちょっと、いま、cgiスクリプトを開いて中身を調べたら、検索のm//演算子に、大文字小文字無視のオプションiをつけてなかった。どうも、大文字小文字無視しないように作ったらしい。大文字小文字無視にすると、漢字検索が変になるんだっけ?(そんなことも知らずにつくっていたのかよ!>オレ)

で、ここで突然「あ、ワープサーチって、ひょっとして正規表現使えるんじゃ?」と思い立った。

というわけで、ためしにワープサーチに正規表現をぶち込んだら、動いた。そりゃそうだよな検索文字列をそのままm//検索に入れてるんだから。(ちなみにタグは抜いているので「そのまま」ではないのだが)

ただ、検索結果を表示する時に、被検索文字列をstrongタグでくくるべく、検索文字列と置換していたので、被検索文の該当部分まで正規表現になってしまうという欠陥が。

困るは困るが、正規表現が使えるんだ。いぇーい、ということがわかったので、放置したまま使うのだった*。(被検索部分は、該当ファイルを開いて確認してもらえばいい、ということで)。って、ひょっとしてセキュリティホールなんだろうか? うわ、まずーい。

まったく関係ない話ではあるが、ナヒ氏制作のきのぼーずの検索機能は開発初期から正規表現が使えたそうなのだが、作者が「そんなの当然」だと思って宣伝してこなかったために、初心者ユーザーは正規表現は使えないものだと思いこんでいた、という話があって、一部では有名である。(かなりウソかもしれない)。これを、ふと、思い出した。

そして、今回のワープサーチの話は、まず作者であるオレが「そんなの使えるわけないじゃん」と思っていたのに使えた、というあたりがちょっと笑えると思う。

ちなみに「\wyper\s*\wiary」で検索すれば「hyperdiary」も「hyper diary」も「HyperDiary」も「Hyper Diary」も検索できて、みんな幸せだと思うのだがいかがなものか。(\wは「任意の英文字」、\s*は「空白文字1文字か0文字」、よって、HとDの大文字小文字を無視して、かつ間に空白があってもなくても検索される。HとDが別の英文字でも検索されてしまうけど。あ、じゃぁ「\w+per\s*\wiary」なら「HiperDiary」も検索できて便利かも! \w+は「英文字が任意の文字数」)。

検索結果が書きかわらないように改造した。ver.1.23.1。大文字小文字の区別は残した。無視したい時は正規表現使うということで。

あー、しまった、一カ所ヒットしたら、全部書きかわる! ってわけで、s///gをgオプションを外す……あー、最初のやつしか検索されない!(あたりまえ)。これは、一行を一度しか解析してないからどうしようもないなぁ、抜本的に改造しなきゃなぁ。よし、放置。


ナヒき帳「KINOFINGER 1999」によると、HTTP/1.1対応のキノフィンガーが地球上に出現するのは、しばらくお預けらしいので、残念なことである。

というのも、公開されている中では一番新しいkf1.3では、バーチャルドメインの所からデータが取得できないので、オレ的に取りたい所の一部から時刻が取れないからだ。(インチキ的に一カ所だけからとれるようにいじったので、のぶちら日記の時刻が取得できているが、そのために大森西葛西日記ltokyoの時刻が取れないのだった)。

まー、開発されても公開されないのかもだけど。(別に、催促しているわけではない)


990208c[ "Wotaku Nikki" and "Dabun-de-Pump!" / 再録『をたく日記』と『駄文でポン!』 ]

これは、別項990208b[『HyperDiary』という言葉について ] のための資料であるので、先に別項を参照されたし。

さて、ネットの彼方から、95年6月当時の「をたく日記by大森英司」のファイルの提供を受けたので、公開する。(大森氏の許可は、一応、もらってある)。なお、対応する「駄文でポン!」byモロトミも公開する(一応、許可もらった。)

なお、念のため述べておくと、当時のWebといえば、大学の「研究紹介」とか「プロフィール」とか、企業の「創業の理念」とかの、堅苦しくて、一度作ったら1年以上放置されるページがあたりまえで、個人がWeb上で日記を公開などすると「この露出狂の変態め! 恥を知れ恥を!」と言われた時代だった、ということ。「個人のWebページを作るときにあたりまえのように日記を置いたりすることは誰も考えなかった」時代というか。草創期の、Webの活用法をいろいろ模索してた時代だった、と思って読むと吉。

あるいは、ネット社会でものごころついたときから日記があった人と、Web日記を自力で開発していった世代間のギャップを笑うと吉、ということだろうか。「ワシがお前さんぐらいの頃はのー、男女七才にして席を同じうせず、といっての、人前でチウなどもってのほかじゃった。ほえほえ」とかいう感じで。

しかし、こうやって読むと、なんか妙に初々しいな。って、当時、リアルタイムで両方とも読んだはずだが。わはは。


【をたく日記950628「HyperDiary命名の瞬間」】

■■■6月28日(水)■■■

九大SF研の諸富達夫さんの「駄文でポン」に「他人の日記を読んで思うこと」という文章が載っている。津田優さんの他人の日記ページはそのうちわざわざ口にするのも恥ずかしいぐらいのWWW界の常識にになるだろうって意見はまったくそのとおりっす。津田さんありがとうございます、いつもお世話になってます。

で、諸富さんの文章は、ぼくがリンクをはりやすいように毎日の日記の頭に<a name>をつけ始めたことに触発されたもののような気がします(ちがうかな? ちがってたら失礼〜)。「大森英司氏のおたく日記を読んで思ったことをどこかに書こうと思っても、どこにどう書いていいのやらわからないことに気付いた」「自分の日記ページに書いたりすると目もあてられない状況なのであった」いいじゃないですか、どんどん自分の日記に書いてくださいよ、ぼくみたいに。これがハイパーダイアリーとゆうものなんです。なんですってば。なんだよぉ。

「そもそも他人の日記を読んでるって状況は、どう把握すればいいんですかねぇ」とありますけど、ぼくはこうやって他人の日記を読むという行為はべつに新しかったり特別だったりすることとは思ってないです。そりゃ徒然草やアンネの日記ぐらいまでさかのぼるって考え方もありますけど、とりあえずWWWにのってる日記はみんな人にみせるための文章のはずだし、そういうものはいろんな雑誌をめくってみたらいっぱい載ってますよね。

一本木蛮「一本木蛮のキャンパス日記」とかいしかわじゅん「フロムK」とかDr.モロー「毒田モロ男のリッチな生活」とかひでSAN「アリスのウイルス」とか愛読してるぼくは絵日記マンガが大好きで、ゆうきまさみやとり・みきや火浦功といった下北沢グループの日記みたいなマンガやらエッセイやらもよく読んでました。それでときどき、いっしょに旅行へ行った話なんかを複数の人が書いてるととくに面白かったような記憶があります。今でもちょうど大森望さんと三村美衣さんがいっしょに秋葉原へ行った話なんて書いてますね。

でも、絵日記マンガやら下北グループやらはみんな何らかの業界人が書いてるものなんで、面白くても不思議じゃないと思うかもしれないけど、一般人が書いたものでもおもしろいものはおもしろい。そういうわけで、コミケへ行くとわりと確立してるマイナージャンル「日常4コマ」の本をいっぱい買っています。同人誌の場合、特に好きなのは「をたくとしての日常」を描いたもので、けっこーと有名なめで鯛「愛と青春の同人誌」なんかむちゃくちゃ面白い。だいたい、誰の日常でもおもしろいことのひとつやふたつ転がってるもんで、画力や文章力さえあればおもしろい日記が書けるはずです。ぼくのまわりにも面白いことのふたつやみっつ転がってるけど、うっ……文章力きたえなきゃ……。

同人誌で日常ネタがたくさんあるのは、ネタにしやすいってことと、同人誌だからフットワークが軽いから。で、なにが言いたいかっていうと、WWWのフットワークの軽さは日記に向いてるなあって。いやそれだけなんだけど。相互参照すれば、下北グループのような読者を内輪に引き込む方法論だってやりやすいかもしれない。いやこれはよくわかんないけど。

他人の日記を読んで思ったことはとりあえず自分の日記に書いてみる、これがhyperdiary。どっかのインターネット雑誌あたりで「いま時代はハイパーダイアリー」とかおバカなでっちあげ文章書かせてくれないかなあ。「hyperdiaryとはInternetが可能にしたhypertextによるネットワーク時代の新たなる自己表現と文学の追求の形態なのだ!」なんて、IQ低そうでいいでしょ。日記のXanadu化をめざしませう。

ま、とりあえず、他人の日記を読んでて自分の日記のことがとりあげられてるのを発見すると嬉しいっす。これってたとえばファンロードあたりの「他人の投稿で自分がとりあげられると嬉しい」感覚に近いのかなあ。ラジオで「コーナーと関係ない部分でパーソナリティーに名前を呼ばれる」とか。これはちょっとちがうか。と、元ハガキ職人の暗い過去を持つ大森は思うのであった。

(「をたく日記」by大森英司、引用ここまで)


【駄文でポン!】

・950627【他人の日記を読んで思うこと】

 津田優氏の 日記リンクページは、来月ぐらいにはWWW界の常識になってて、口にするのもリンクはるのも恥ずかしくなっているのかもしれないなと思う今日このごろなんですが、 大森英司氏の おたく日記を読んで思ったことをどこかに書こうと思っても、どこにどう書いていいのやらわからないことに気付いた。そうだよなー他人の日記を読んで『あーそれはさー』とか思っても、どうしようもないというか、そもそも他人の日記を読んでるって状況は、どう把握すればいいんですかねぇ(^_^;学校じゃ『他人の日記を見て思った ことを書きなさい』なんてねぇ、相手が清少納言とか吉田兼好ならいざしらず、教えてくれませんからねぇ。いきなりメールするわけにもいかないし、困ったなぁと、自分の日記ページに書いたりすると目もあてられない状況なのであった。

#駄文でポンは日記形式には違いないけど、一応『レビューになってるから許されるだろう』ということを考えて書いているのであって...とか、言い訳してる暇があったら面白いことでも書けって、 ピクスピ様から言われるだろう、と思う今日のモロトミであった。
(「駄文でポン!」byモロトミ、引用ここまで)


990208a[ about "HyperDiary" / 『HyperDiary』という言葉について ]

かうかうからネタを振られたので、書くです。(本気で振るならリンクしてくれた方が、読者は鼻くそほじりながらでも私のページに到達できて、便利だったんじゃないかしらんとか思ったりするのだった。わはは)。かうぽ日記990206に曰く、

「あと95年秋にはすでに日記リンクスには100件以上の登録があったし。HyperDiaryというのはHyperTextで書かれた日記ではなく、Web日記という単語が生まれる前に、クリックひとつでHyperTextのようにいろんな日記を辿ることができるという意味で大森望氏がつけたんだったとおもう。まーこれは諸星さんのほうが詳しいのでまかせた(笑)」
とのこと。

日記リンクスの登録数の推移は、お恥ずかしくも全然おぼえてないので何のコメントもできない。で、「HyperDiaryというのはHyperTextで書かれた日記ではなく、Web日記という単語が生まれる前に、クリックひとつでHyperTextのようにいろんな日記を辿ることができるという意味で」ってのは、よくわからんです。「クリックひとつでHyperTextのようにいろんな日記を辿ることができる」てのって「HyperTextで書かれた」ってのの下部概念じゃないのかな? これは、Kenji日記990207

「クリックひとつでいろんな日記を辿ることができる というのは HyperText そのものだと思うんだけど,何が違うのだろう.」
てのと同じ疑問なんですけども。「HyperTextとして書かれていても、他人の日記と相互言及、相互リンクしてるとは限らないじゃないか」という意味であれば、確かに「他人の日記をたどることができる日記」というような制限が必要でしょうね。HTMLで記述するってのは「目次から内容に飛べるように」とか「本文から脚注に飛べるように」っていうため「だけ」にも使えるし、なにより個人の日記がhtmlで記述されていたのは「ハイパーテキスト」にするためというよりも「WWWを使って送信してブラウザで正常に表示されるため」ってのが最初の意図だったと思うし。つまり「htmlで記述されたWeb日記」とうだけでは「HyperDiary」とは呼ばない、ということになります。「htmlで記述されている日記が、必ずしも他人と相互言及相互リンクしているとは限らない」から。

で、問題の提唱者なんですけど、かうぽ日記は「大森望氏がつけたんだったとおもう。」と書いているけれども、同じ大森でも「『自称おたく研究家』・『をたく日記』作者、大森英司』氏が提唱者でしょう。(彼は同時に「WWW = World Wide Wotaku」の提唱者でもある)

いま、手元にInternetUser1995年10月号があって、p101から「新シリーズ もう一つのイエロー・ページ パーソナル・ホーム・ページ探訪 (酒井伸和)」という新連載が開始されていて、その後半の第一回インタビウのゲストが大森英司氏で「HyperDiaryの提唱者、大森英司氏のホーム・ページ」と紹介されているので、引用してみます。

大森「(略)それで、1994年の10月ころだったと思うのですが、このころの埼玉大学の知識工学研究室のページ、その中でも黒田さんのページを観るようになりまして、そして決定的になったのは千葉大のピクスピ寺本さんのページです。ここらへんを観て、それまでたまっていた不満が一気に爆発しちゃって、自分で何か始めようと思ったんです」

(中略)

酒井「また大森さんはHyperDiaryという言葉を生み出した人ですよね。」
大森「はい。もっとも、昔HiperDiaryというはずかしい間違いをしたこともありますが。僕は、ともかく知識研を知ったころからWWWにすっかりハマってるんですが、そもそも他人の日記というのがけっこう好きなんですよ」
などなど。

また、津田堕落日記950630に曰く、

何かというと、時代はhyper diaryらしい。
そこの教科書にも乗せるように。(知恵蔵くらいには乗せるように)もう一度繰りかえす。

時代はhyper diary

なんと。知らなかった。そのために日記リンクスが使われてくれるなら本望。収集家冥利につきますな。ありがとう。> 大森英司さん、若月洋康さん、諸冨達夫さん。

しかしhyper diary教科書掲載計画のためには、www上で日記を書く、個人の皆さまのがんばりが不可欠。今後ももっと楽しませて 下さい > 日記を書いている人。
とのこと。

また、盟友モロトミの「駄文でぽん!」(事情により閉鎖されて今は私が管理してるファイルの中から、モロトミ許可の下で引用する)の950629の記述に

・950629【時代は“Hyper Diary”なのだろうか?】

時代はHyper Diaryだ!

詳しくは大森英司氏の「をたく日記」を参照して下さい。
という記述があります。現在、大森英司氏の「をたく日記」はネット上に存在しないので確認はできないですが(どーして引用しておかないんだ!>モロトミ)、おそらく950629かその直前の「をたく日記」で、「時代はHyperDiary」という宣言が行われたのではないか? と思います……って、をたく日記ファイル入手により、950628であると判明。詳細は別項

私の記憶によれば、大森英司氏、若月氏、モロトミの日記が相互言及相互リンクしているのを見て大森英司氏が「HyperDiary」と名付けたのだと思います。後に大森英司氏が語った所によれば「HyperDiary」ってのは「ばかばかしいものに、かっこいいのか悪いのかわからない名前をつけて、バカだと思いながら真剣に遊ぶ」ような意図で命名されたらしいです。後に、八谷氏の「メガ日記」が登場した時に「くそー、かっこわるさで負けた!」とか悔しがっていたような記憶があります。おそらく、もうちょっと遅く提唱されていたら「超日記(ちょ〜にっき?)」などと命名されていたのではないでしょうか。

(とある筋より当時の「をたく日記」のファイルの提供を受けたので、このやりとりは別項にて)

ついでに、もうすこしInternetUserの記事を引用して「大森英司氏」にHyperDiary観を語ってもらいましょう。

大森「(承前)そもそも他人の日記というのがけっこう好きなんですよ」
酒井「というと、ニュータイプ(角川書店刊)の真ん中のへんにあるアレとかみたいな?」
大森「そんな感じです。日記まんがというか、日常的な非常に個人的なことを描いたマンガなんかも大好きなんです。ということもあって、自分でも公開できるような私的なことを書いた文章ということで、日記をつけているわけなんですが。
 もっとも、日記を公開するメリットとして、日記は毎日更新するということがあると思うんです。とにかく、常に新しい情報を提供していくことが、ページを面白くするコツだと思うんですよ。まずは内容はともかく…。紹介系のページがつまらない要因の一つに、この更新速度が遅いということがあると思うんです。そういう意味でも日記を公開していくことで、WWWのページ提供の違う一面を見せることができると思っているんです。」

酒井「ホーム・ページを公開するうえで心がけていることを教えていただけますか?」
大森「酒井さんとも話しましたが、集約すると2つのTips(こつ)から成り立っていると思うんです。第1に日記のところでもいいましたが、更新をできるだけ頻繁に行うこと、そして第2に他人の目を意識するということです」
酒井「ははは、そんな話もしましたね。では、とくに他人の目を意識することについて、ちょっと話していただけますか?」
大森「僕のページの場合は具体的に次のようなことに注意しています。まず、おたく系の話でも分からないだろうと推測されるようなところには注釈をふってます。また、何も知らない人でも読めるようにしています。他には内輪ウケだけで終わってしまわないように、話に汎用性を持たせるようなこともできるだけしようとしていますが。あと、もちろんウケ狙いな文章を書くようにしています」
とのこと。

うーん、ええこと言うておったのな大森英司……って、私が今でも言ってることって、大森英司の受け売りにすぎんのですなぁ。(ちなみに、真面目な口調で書いてあるインタビウ記事も、当時、二人がどれぐらいニヤニヤしながら喋っていたのかわからないので、すこし警戒しながら読んだ方がいいかもしれないです。どうも「笛吹いて踊らしたれ」という気配を感じるかも)

なお、大森望氏がインターネット雑誌に書いた「HyperDiary」関係の記事の最初のやつは、(今は亡き)インターネットサーファー1995年No.2(1995年11月30発行)掲載(pp.16-21)の、「特集:いまホームページがおもしろい サイバースペースで綴られる50人のホームページ 大森望」という記事ではないか、と思われます。(990209追記:デジボが先だったらしい。別項参照)。記事中では、HyperDiaryという言葉は「既知の単語」として扱われており、

「なぜ? 日記で楽しむヴァーチャル・ワールド

WWW日記の特異性は、HyperDiaryというネーミングが示すとおり 、ハイパーテキスト構造を利用した相互参照とリンクにある。」
というような紹介がなされています。

ちなみに、pp20-21には見開きで「日記な人たちの相関図」なる図が掲載されている。これは、大森アニのあずかり知らぬところで作成されたという話もありますが、中心に巨大な「大森望」の球があるのはご愛敬としても、大森英司、津田、ピクスピ、あみこ、なかひろ、モロトミらの球が大きく描かれているあたりで、「津田日記リンクスが一時的に、なかひろサイトに移転していて、その後、統合されたような時代」に作成されたことがうかわれます。つまり「HyperDiary」という言葉が提唱されて使われていた時代に、「HyperDiary」という言葉を使っていた人々が考えていた「HyperDiary」の範囲というか中心は、このあたり(津田日記リンクス、キノトロ人脈、大森英司オタク人脈、酒井人脈、北大系)を指していたということになるでしょう。そして、ちょうど提唱から1年後の960630の「津田日記リンクス630事件」によって、「HyperDiary」という言葉(遊び・運動)は「おわった」のではないか、と思います。

(なお、この「日記な人たちの相関図」の中で「大森望」と「大森英司」が「兄弟」というリンクでつながれていますが、これは冗談で真実ではないです。「大森アニ」に対応するのは「大森弟」ではなく「大森ボーズ」で、当時、HyperDiary周辺に大森姓の人間が三人ほどうろうろしてて紛らわしかったので、スチャダラパーから引用して「大森アニ、ボーズ、シンコ」と呼称したことから来ています。HyperDiary周辺と付随したIRCあたりのジャーゴン(jargon,内輪用語)です。いつか説明しておこうと思ったので、ついでに)

こういう話を書いたのは「95年から96年あたりでWeb日記といえば、HyperDiaryのことで、日記者とは、HyperDiaryの実践者達のことだったのだ」とかいうことを言いたいのではなく、「HyperDiaryが、特定の時期の特定の人々と密接に結びついた用語」であって、「 95 〜 96年頃のウェブ日記の事情はよく知りませんが,HyperDiary という言葉はその当時の象徴のような印象を 持っています.」「なんとなく HyperDiary には日記猿人の草創期の事情など を思い起こさせる少し negative な響きが個人的にはあります.」kenji日記990206)という感覚が、正しいことを示すためです。

そういうわけで、個人的には「HyperDiary」という言葉は「ウェブ日記と同義.ただし,古風な印象を与える.」という具合に、一種の「死語」になってくれた方がいいな、と思っているわけです。kenji日記960206には、

「多分クレームが来ると思っていたのが,HyperDiary ですが, 実 際にはクレームと言えるものは今のところありませんでした.」
と書かれているけれども、上のような観点から、オレ的にはクレームをつける気などないわけです。(いや、誰も私の事は言ってないのかもだけど)。逆に言うと、96年当時の意味と完全に無関係な用語として使用(再利用)されるよりは、死語になっていてほしいと思います。それに、
「ただし,基礎知識としてそのような過去の事件まで知っている必要はないと思います.」
というKenji氏の意見に、私は賛成。「Web日記の歴史」という話なら異議ありかもだけど「現代ウェブ日記の基礎知識'99年版」としては、「HyperDiary:Web日記と同義。95-96年ごろの用語。死語」程度で充分でしょう。

というわけで、この文章は、Kenji氏に対する文章というよりは、どちらかというと、「現代ウェブ日記の基礎知識99年版」での「HyperDiary」の扱いに文句があるかもしれない人向けの文章、になっているわけです。当時を懐かしんで色々語りたい人のための情報提供といいますか。(いや、一番、語ってるのは他ならぬ私なんですが)。


990208a[ daily life / 日常生活(月) ]

福岡、晴れ。


HyperDiaryについては、別項


【本文おわり】

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Warp Diary - MOROBOSHI Tomorou -  Time and Space